これは、ボクたちと「蟻」の長い闘いの記録である。
プロローグ ~Gとの闘い~
今から三年前、ボクと奥さんは福岡に引っ越してきた。
周囲は自然も豊かで、快適な環境で暮らしている。
ボクが、家で暮らしていく上で最も注意していること。
それは、ゴキブリの存在である。
何を隠そう、ボクはゴキブリが苦手である。
苦手というレベルではなく、もはや天敵である。
見ただけで、全身が硬直し、
「とりあえず、様子見よっか。」
となる。
だって、もし目を離してどこかへ行ってしまったら、今度はどこから現れるかわからないし、一生その恐怖に怯えて生きていくことになる。
かといって倒すだけの勇気はないので、その動向をじっと見つめる。
ゴキブリも、こちらの動きを注視している。
お互い前にも後にも進めない、膠着状態というやつである。
ゴキブリ出現事象に関しては、基本的には自分では対処できない。
まさに、「役に立たない旦那さん」になる瞬間だ。
ゴキブリ退治は奥さんの仕事である。
こればっかりは仕方ない。
世間の批判も甘んじて受けよう。
ボクはゴキブリが怖いので仕方ないのです。
ゴメンナサイ(´Д⊂ヽ
前の家では、一度もゴキブリの影を見ることはなかったし、安心して暮らすことができた。
しかし、福岡に引っ越してから一週間ほどで、ゴキブリが出た。
不動産屋の害虫駆除なんてあてにならないと、実感した瞬間だった。
ボクは、すぐに対策に乗り出した。
仕事でも使ったことがないような情熱を注ぎ、FBIばりの捜査を行った結果、侵入経路であろう箇所をいくつか特定した。
そして、100均という日本最先端の文化技術を用いて、ゴキブリが入ってこられないように隙間を埋めたり、洗濯機の排水溝にはネットを張った。
そして、家中に「ブラックキャップ(ゴキブリ駆除剤)」を置きまくり、家の回りや窓などにも挟み、計30個くらいを設置した。
家中、ブラックキャップだらけである。
カーテン開ければブラックキャップ、クローゼット開けばブラックキャップ、玄関開けてもブラックキャップ。
「ハイツブラックキャップ」である。
やれることはすべてやった。
そのお陰で、ゴキブリの影は急激に薄くなっていった。
(それでも年①くらいで出現します)
ようやく、ボクにも安心して暮らせる日々が来たかと思った。
しかし、それと入れ替わりで出始めたのが、「蟻」である。
生命力の強い蟻、どこにでも現れる
初めて現れたのは、キッチンの窓だった。
10匹ほどの蟻達が、何やら物色している。
何かこぼしてしまったのかもしれないと思い、しっかりと拭きあげて様子をみていたら、すぐにいなくなった。
しかし、これは長い闘いの始まりにすぎなかった…。
彼らの行動はどんどんエスカレートしていった。
折しもこの頃、息子が誕生した。
息子の事で頭が一杯で、蟻の事は頭の中からすっかり消えていた。
そうして家族で昼寝をしていたあるとき、ふと目覚めてみると、蟻の行列が。
もちろん、ここは家の中。
蟻の行列は、フローリングを横切り、布団の上に続いている。
ボクは、一生懸命歩く蟻達と共に、その行列を辿っていった。
「げっ…」
その先には、ティッシュに群がる大量の蟻が…。
息子の口からこぼれた母乳を拭いたティッシュだった。
さすがにその様には引いてしまった(笑)
ボクの動きに目を覚ました奥さんが、蟻の群れに気付いて悲鳴を上げたので、ボクが後処理をした。
ゴキブリはダメだけど、蟻は大丈夫なのです。
「役に立たない旦那さん」卒業です。
蟻達はその後も、浴室、リビングのソファー、ダイニングテーブルと、家のいたるところに出現した。
「早く対策を!!」
という奥さんからの要望で、「蟻の巣コロリ」を設置した。
しばらくすると、蟻が姿を見せなくなった。
コロリ大成功である。
今ごろ、巣の中でみんなコロリしていることだろう!!
ボクはそう思った。
でも、それはボクの勘違いにすぎなかった。
今年、また大量の蟻が出現した。
蟻が姿を消したのは、ただ単に季節的な問題だったのである。
今度は、庭のフェンスの隙間から大量発生!!
もちろん、家中に侵入してくる。
しかも、去年とは違って行列を作らず、5~10匹の少数部隊でゲリラ戦法的にやってくるのです。
彼らは、いったいどこからやって来るのか…。
「ARI ~シーズン2~」へつづく…?
良い対策を知っていたら教えて下さい(;´・ω・)