どうも!ちのcです!
次男が1歳10か月にしてようやく歩けるようになり、「歩ける事」を楽しんでいる毎日なわけですが、一緒にいるボクたちは振り回されっぱなしで…。
連れて帰ろうと抱き上げると
「あるくー--!!!」
という叫び声を聞く毎日であります…。
そんな次男君ですが、最近は蒸気機関車(SL)にはまっておりまして。
皆さんは蒸気機関車に乗ったことはありますか?
今では、観光資源の一つとして各地で蒸気機関車が走っていますが、その数も数えるほどしかなく、走っている姿を見れるのは激レア。
「きかんしゃトーマス」は蒸気機関車がモデルですし、子ども達の絵本でも蒸気機関車がよく出てくるので認知度はあっても、実物を見せる機会がほとんどないんです。
ましてや、実際に走っている蒸気機関車に乗ろうと思うと、選択肢はかなり限られてしまいます。
今回は、そんな数少ない蒸気機関車の「SLやまぐち号」に乗車をしてきました!
正直、想像以上の大きさと、その力強さに圧倒されました。
蒸気機関車の魅力を少しでもお伝えできたらと思います!!
(ここからは蒸気機関車=SLで表記します)
西日本エリアで最長距離を走る「SLやまぐち号」
「SLやまぐち号」は、山口県の中央部、新山口~津和野間を1日1往復しています。
(春から秋にかけて、土日祝日に運転)
西日本エリアには、SL北びわこ号(客車の老朽化により運転終了)、京都鉄道博物館内のSLスチーム号などがありますが、比較的長距離を走るSLが見られるのは、この「SLやまぐち号」だけ。
そのせいもあってか、結構な人気で切符が取れず、日程をずらして何とか切符をゲットしました。
SLは1日一往復しかないので、当日はやまぐち号の時刻に合わせて予定を組んでみました。
「SLやまぐち号」が、新山口を発車するのは10時50分。
1時間ほど前に新山口に到着して、買い物がてら、留置線に停まっているやまぐち号も見てきました。
北口を出て、右側に歩いていくと、道路沿いの駐車場から留置線に停まっているSLを見ることができます。
少し離れているせいか、蒸気を吐き出す音はあまり聞こえなかったのですが、すでにたくさんの見物人が…。
後ろには昭和感が漂う客車が繋がれています。
ちなみにこの客車、見た目は昭和レトロを感じさせる古そうな客車ですが、2017年に新造された客車です。
内装も旧型の客車をイメージして作られていますが、各テーブルにコンセントがついているなど、車内は現代仕様になっています。
誰しも一度は聞いたことがある蒸気機関車「D51(デゴイチ)」
この日の牽引機は「D51-200」、通称デゴイチと呼ばれるSLです。
SLやまぐち号では、今回の「D51」と、「C57」という2種類のSLが活躍しています。
もともとは貨物列車を牽引するために作られた蒸気機関車で、日本で一番多く作られた蒸気機関車です。
(国鉄だけで1,115両が製造され、海外向けにも製造されていたそうです。)
そんなにもたくさん作られたのに、現在日本で走ることができるデゴイチは、たった2両しかありません。
(JR東日本・JR西日本にそれぞれ1両)
ちなみに、トーマスに出てくる「ヒロ」は、D51がモデルになっています。
ヒロの車体番号も「51」になっていますね。
SLの人気はすごく、ホームに入線する頃には人だかりが…。
せっかくだから入線するところも撮影したかったのですが、乗車する人だけでなく、見物に来ている人も多数いて、ホームの先頭付近には人だかりが…。
とてもじゃないですが、小さい子供を連れてのSL撮影はできませんでした…。
しかし、少し離れていても鉄の匂い?がしてきて、独特の匂いが何とも懐かしい感じがします。
(写真は、終着の津和野駅で撮影したものです。)
写真撮影は早々にあきらめて、車内でゆっくりすることに。
どうみても現代の車両とは思えない外観。
意図してこんな車両を作るんだから、ほんとにすごいです。
車内はこんな感じ。
まるでタイムスリップしたかのような雰囲気で、レトロ感が溢れています。
テーブルを挟んで座る形になるのですが、思ったより広くて快適です。
車端部には荷物が置けるスペースも確保されているので、大きな荷物があっても席でゆっくりできます。
もちろん、ベビーカーも置くことができます。
上の写真は2号車の荷物置き場。
他の号車は荷物スペースが狭いので、ベビーカーがある場合は2号車がいいかもしれません。
ちなみにグリーン車はこんな感じ。
普通車は庶民的な感じでしたが、こちらはちょっとリッチな昭和レトロ風。
そして、前後の座席間隔がびっくりするくらい広い(笑)
津和野行きではグリーン車が最後部になり、グリーン車の利用者専用の展望デッキが利用できます。
客車特有の揺れは電車では味わえない乗り心地
ホームで何分か停車したのち、大きな汽笛と共に、列車はゆっくりと動き始めます。
ガチャン!
という音と共に、SLに繋がれた客車も動き始めます。
SLに繋がれているのは客車(ボクたち乗客が乗るところ)なのですが、電車との大きな違いは、動力源(モーター)が付いていない事。
電車は、各車両にモーターや電気設備が付いているため、走り出すと「ウィーン」という音がしますよね。
しかし客車の場合、先頭のSLが客車を引っ張っているだけなので、動き出す時も走行中も、エンジンやモーターの音はしません。
(一部に車内設備用の発電機が付いています。)
スピードがのってくると、車輪がレールの継ぎ目を走る「カタンカタン」という音と、SLの汽笛が聞こえるだけで、日常とはちょっと違った雰囲気を味わうことができます。
車内のレトロな雰囲気と合わさって、まさにタイムスリップしたような気分です。
子ども達と外を眺めながら、おにぎりをほおばると、旅の気分も最高潮。
窓を開けていると、たまに聞こえてくるSLの汽笛に、子ども達も嬉しそうにしていました。
なお、トンネルの中では窓を閉めるように案内放送が入ります。
なぜなら、蒸気機関車が吐き出す黒い煙(スス)が車内に入ってきてしまうから。
こういうところも、現代では体験することのできない面白いポイントかもしれません。
現地を散策して、冒険しながら運動不足の解消
津和野では地元の方々のお出迎えがあり、駅前では駅弁なども販売されています。
今回は、行きも帰りもSLに乗車する予定だったので、津和野での滞在時間は約4時間。
寝起きのタイミングが悪くて、不機嫌度MAXの長男にボコボコ殴られながら、SLの転車台見学へ。
SLは、反対方向へ運転するときは、転車台で向きを変えて、客車の先頭に繋ぎ変える作業が必要になります。
ここまでボクたちを運んできてくれたデゴイチも、この転車台で向きを変えて、帰りにまたお世話になります。
珍しい光景を見られて、機嫌も少し持ち直した長男を引き連れ、今度は「太鼓谷稲成神社」を目指します。
子ども達と鉄道旅をする時に気になるのが、運動不足。
電車に乗ってばかりだと、身体を動かす機会が無いので、長時間になると子ども達も退屈してしまうし、運動する機会が欲しくなるんですよね。
その点、今回の旅では4時間もあるので、のんびり散策ができます。
津和野駅から「太鼓谷稲成神社」までは、子どもと散策しながら1時間程度の道のり。
(Googleマップで検索すると、車用の遠回りルートを案内するので要注意。)
参道までは、「殿町通り」という城下町の雰囲気を感じられる美しい通りがあります。
道路脇の水路にコイが泳いでいたり、美味しいアイスや和菓子屋さんなどもありますので、楽しみながら散策ができます。
ちなみに、参道までの散策はウォーミングアップで、本番は千本鳥居の階段。
階段下の駐輪場にベビーカーを置かせてもらい、次男君も一生懸命上まで登っていきました。
一番下から30分ほどかけて上ったので、運動不足の解消どころか、それなりのトレーニングになりました(笑)
歩けるようになってまだ3か月ほどなのに、次男もよく上ったもんだと思います。
ご本殿まで上るとこの景色。
天気も良かったので、めちゃくちゃキレイでした!
帰りのSLは行きとは違った楽しみ
津和野での滞在もあっという間。
帰りもSLに乗車します。
この頃には、「ぽっぽー」が口癖になった次男君。
津和野駅では人も少なかったので、ゆっくりとSLを見学することができました。
津和野行きの便は、上り坂が続くという事もあってか、終始ゆっくり走っていたのですが、帰りの便はあっという間に駆け抜けていきます。
下り坂で速度も出るので、行きとは違った楽しみがありますね。
まさに、力強いSLの本領発揮といったところ!
新山口につく頃には、帰宅で人が多くなる時間帯に入り、一気に現実に引き戻されます。
SLやまぐち号の旅も、ここでおしまい…。
最後は、長男の好きな500系新幹線で、もうひと遊び。
まとめ
かつては全国を駆け巡っていたSLも、今やその雄姿を見られるのはごくわずか。
子ども達にとっては、本の中でしか見られない存在になりつつあります。
しかも、SLは製造からかなりの年数が経っており、故障などで走れなくなると、長期間の修理を余儀なくされることもしばしば。
現代の電車とは違って、部品も手に入らないし、簡単に修理できるものではないようです。
SLやまぐち号についても、故障で走れなくなったことがあり、復活するまでの間はディーゼル機関車が代走しました。
力強く走るSLを見れなくなる日も、そう遠くないのかもしれません。
今回も読んでいただきありがとうございました!
ではまた☆